2018年08月29日

【サクラ大戦3】第二話 3 明るい少女が抱える闇と悲しみ。大神のとるべき行動は?---ドニクールの独白


俺の名はジャック・ドニクール。
欧州でその名をとどろかせるサーカス
「シルク・ド・ユーロ」で一番偉い男だ。

最近、弟が練習中の事故で怪我をしてな、
今は大事をとって休ませている。
なあに、安静にしていれば治る。

弟は自分がサーカスに出られねぇから、
毎日、サーカスの様子を俺に聞いてくる。
面倒くせぇから、「まあいつも通りだ」と答えてる。

今は弟が出演しなくても客が集まるような企画を
考えなきゃならねぇんだ。いちいちかまってられん。

そんな忙しくてかなわん俺様にも楽しみがある。
苦労して手に入れたこの宝石だ。

こいつだけは小言ひとつ言わず、いつも
俺を楽しませてくれる。不変の輝きってやつだ。

この宝石は俺と弟の成功の証(あかし)なんだ。

商才の無い弟は、この宝石の本当の価値が
分かってねぇみたいだが、
だからなおさらこの宝石だけは手放せん。

手放したら、金の無かったあの頃に戻っちまう。


あの頃・・・


かわいい弟がとうとう夢を形にした。

俺は、その小さなサーカス団を欧州一の
大サーカス団にしてやろうと思った。

弟はいいやつだ。だが商売の力が足りねぇ。

例えば動物たちだ。大怪我でもしようもんなら、
さっさと処分しちまわねぇとやってけねぇのに、
最後まで面倒を見ようとしやがる。

団員も動物たちも、弟は家族だと思っている。
その尻拭いをしてるのは、本当に本当の家族の、
親族の、血を分けた兄の俺様だぞ。

いちいち細けぇことに文句を言ってくる奴らも、
気にしなければ良いものを、いちいち真に受けて
しんどい思いして、体を壊しやがる。

その間、サーカスを守るのは、
お前の泣き言をいつも聞いてやってる俺様だぞ。

数えればキリがねぇ。

まあそれでも、俺は好きでかわいい弟を助けて
やってるんだ。それで生活も良くなるし、
何も文句はなかった。

弟はサーカスをどんどん良いものにしていった。
俺は客が来るように東奔西走し、何でもやった。

そして、気付けばシルク・ド・ユーロは、
押しも押されもせぬ大サーカスになった。

団長としてもてはやされる弟に比べて、
俺の評価は低いものだった。

誰が言ったか知らんが、金策のために
強引な手段も使うという悪評がたった。

そして、問題のあの日だ。

別に何があったということもない。

弟が怪我してサーカスに出られない日が続いて、
少しイラついてたから、言ってやっただけだ。

「あのサーカスの団長は俺様がやるべきだ」ってな。

そしたらあいつ、反論も何もしやしねぇ。
「兄さんがそういうんなら、そうしよう」だと。

まったく、何考えてやがる。いつもいつも、
すぐに弱気になりやがって。

サーカスはあいつの夢じゃなかったのか。

・・・


そのときは久しぶりに喧嘩になった。
泣き虫のくせに腕っぷしだけ強くなりやがって。

世話のやける奴だ。

まあ、そういうわけで、俺はあの甘えん坊が
つまらん寝言を言わんようになるまで、
団長をしてやっているというわけだ。


もうこの話はいいだろう。

仕事を始めるんだ。今すぐに。

サボったりすれば、今の生活が無くなるんだぞ。

分かったな。










posted by きなこ at 14:12| Comment(0) | ゲーム実況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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